■ エントリ化しました 2006-04-30 13:29:22
→http://list.g.hatena.ne.jp/Hebi/20060430/p1
je-pu-puサムネイル問題解決の方向性
je-pu-pu サムネイルという「CGや写真などの画像を扱っているサイトの更新をチェックし、最新の画像をサムネイルにまとめて表示する、サムネイル付き画像更新情報お知らせサイト」がイラストサイトオーナーの反発を受けていることについて。
美しいものをたくさん、より手軽に見たいという閲覧者の気持ちも、精魂込めて描いた絵を意図した環境で見てほしい、反応がほしいという描き手の気持ちも両方わかる。
法に訴えるのは最後の手段(しかも個人の趣味レベルだと割に合わない)なので、法的に白か黒かというのは棚に上げる。技術的に自衛が可能かどうかという基準で判断する理論は、絵描きとその絵を楽しみたい閲覧者にとってはかならずしも有用ではない。
べつに正しくなくとも、合理的でなくとも、よい絵が描かれてそれを見た人が楽しみ、描いた人がそれを喜んで、またあらたな絵が描かれる、という循環が生じるのが双方にとって一番望ましい。そのためのシステムを考えたい。
閲覧者が求めるもの
- 一覧機能 ざっと一覧して好みの絵を探したい
- いくらその人の絵が好きでも、毎日サイトまで通って新作をチェックするのは時間的に限界がある
- 速報機能 新しいものが逐一リストアップされる
- 即時性 好みの絵が見つかったら、その絵をすぐ見たい
- トップページに飛ばされて、そのたびにギャラリーへのリンクをたどるのは面倒くさい
- アンテナ的な機能を期待されていると思われるTINAMIのちえりとか、お絵描きJPの新作イラスト情報でさえサイトトップへのリンクなのでそこから目当ての絵にたどり着くのが大変。
描き手が求めるもの
- たくさんの、なるべく趣味の似た人に見てもらいたい
- 趣味の違う人にそちらの価値観でいろいろ言われたくない…棲み分け意識
- 絵描きの人で、積極的に批評を求めている人というのは割と珍しい(と思う)
- 逆に一部のブログ界隈に過剰な異種格闘傾向がある、ともいえる
- ブログの言葉に対して言葉でののしられたら言葉でやり返せばいいけど、イラストサイトの絵に対して言葉でののしられても絵ではやり返せないし、そもそも絵描きには文を書くこと自体にモチベーションがないというのもたぶんある。基本的に字を書くくらいなら絵を描いていたいタイプの人たちだろうし。
- 見られたということを知りたい
- いくらたくさんの人に見てもらっても画像直リンクではわからない
- さらにいうと、全エントリのどこにアクセスがあってもちゃんと拾ってくれるブログシステムに比べ、全ページにアクセス解析をつけているイラストサイトというのはあまりない(たまにはあるけど)ふつうは「ここにリンクを張ってください」と指定されているトップページ、もしくはエントランスページにカウンターとアクセス解析をおいている。
- できれば反応が知りたい
- 経験上、文章サイト、とくにブログと比べてイラストサイトというのはすごく反応が少ない。相手と同じテーマで自分なりの文章を書いてトラックバックすれば「反応」になるブログと比べて、イラストは相手にわざわざ伝えるだけの感想を持つのが難しいというのもあるかも。すごい絵になればなるほど、「すごい」「美しい」といった思考停止なコメントしか出てこなくなる。
- そういう意味でブログやテキストサイトではいまいち流行らなかったWeb拍手がイラストサイトにおいて驚異的な普及率を誇っていることは注目に値する。
- 知らないところに望まない形で掲示されたくない
- 黒背景で映えるように描いた絵を意図に反して白背景で表示されたくない
- ブログの村文化圏よりもさらにイラストサイトの「ホーム」ページ意識は強いし、手間がかかる分だけ自分が作り出したものに対する所有権の意識は強い。
理想の絵描き向けブログ
- 画像への直リンクやロボットの巡回は選択してはじける
- 画像ファイルにだけやたらとアクセスがあったり、根こそぎクロールされたりすることを防ぐ
- エントリ単位のアクセスは可能(リンクもと・アクセス数・検索語は把握できる)
- エントリページに直接リンクすれば、きちんとアクセスとしてカウントされるし、閲覧者も煩雑でない
- RSS・Pingなど外部へのデータ提供の形式は細かく設定できる
- 絵のサムネイルのみ・文章の公開範囲(一部もしくは全部)などなど
- 更新通知だけで、サムネイル・文章なし、直接見に来てほしい派とか、サムネイルだけなら許容、文章は転載不可派とか、文章はいいけど絵・サムネイルは転載不可派といったいろいろな人が各自のスタイルに合わせて共存できるといい。
- 更新通知だけで利用しているうちにサムネイルだけならいいか、とか、文章もサムネイルも絵自体も転載していいよ誰かが見て喜んでくれるなら、とかだんだん受け入れの態勢ができてくるんじゃないかと思う。
- ラフと気合いの入った絵の表示形式を分けられる
- これは重要 時間をかけて描いたより抜きの「代表作」をトップページの目立つところに表示したい人は多い
- 絵を飾るのに適したCSS
- できればエントリごとにデザインを変えられるのが望ましい。いまのレンタルブログにはほとんどない発想だけれど、ビジュアルを重視する絵描きサイトにはかなり重要な要素。
- テーマごとにトラックバックセンターが用意できる(今も結構ある→緑陰クリップ>[絵TBセンター])
- もしくは自分でエントリ=絵にタグやキーワードを設定して同じものを探す人が探しやすくできる
やりたいことだけしているうちに、よりオープンな文化に慣れることができる環境が理想
多くの絵描きさんというのは、もともと自分の絵を見てほしいからサイトを開設しているのだけれど、ばりばりの技術屋さんじゃないんだから望まない引用・転載をされても自衛手段など知らないことが多い。教えてもらってもそもそもrobots.txtってなに、みたいな人はたくさんいる。
正しいHTMLなんか書けないし、テーブルタグは堂々と見栄えの調整に使うし、サイトのデータのアップロードだってボタン一つでできるのを使っているから、そもそもサーバ側のディレクトリのいじり方なんて知らないし、CGI禁止のプロバイダのホームページスペースを使っているのでアクセス解析もできない…というのはネットをはじめて半年でイラストサイトを作ったかつての私だけれど、そのままの状態で3年くらいは平穏無事に過ごしていた。当時の私がje-pu-pu サムネイルを知ったらさぞかし憤慨するだろうと思う。
そうこうするうちに、はてなアンテナやダイアリーを使うようになって、HTMLとかCSSとか、技術的なめんどくさいところを全部預けてしまってとても楽になった。
一方で特になにもしなくてもリンク元を教えてくれるはてなの日記編集画面や、気軽に書き込まれる(ブクマ普及以前はほんとにみんな気軽に書いていた)コメント欄、キーワードページからのアクセスなどなどのおかげでモヒカン族的な技術原理主義にも、思ったことは誤解を恐れずどんどん書くブログ的なオープンな文化にもだいぶ慣れたし、ある程度そういうメンタリティにも染まってきている。
かつて水彩イラストサイトを集めたアンテナを作って、有形無形の反応を体験した(→Web2.0と「作者の死」)立場としては、こういう文化の違いをうまく調整してくれる絵描き向けのレンタルブログが出てきてくれないかなぁとずっと思っているんだけれど、進展は見られない。
絵描き向けブログ待望論
ここ1年の間にもブログサービスは増え続けているのに、依然として「絵描き向け」を謳ったサービスは出てきていない。イラストサイトにおけるブログの位置づけは、ほとんど日記ページとしての利用に限られている。(参考→JPイラスト検索 ブログ)
サイト丸ごとブログ化すれば管理は今までよりずっと楽になって、うまくすれば反応もたくさんもらえるはずなのに、いつまでたっても絵描きが大挙してブログへ移行しないのにはそれなりの理由があるはずなのだ。絵描きの人たちが新しい技術に対して関心がないわけではなく、利害が一致すれば爆発的に普及するのはWeb拍手の成功でわかる。
絵を描きたい人が絵を描くことだけに集中できる環境が早くできるといい。ブログができて、文章を書きたい人がHTMLやCSSに煩わされずにすむようになったように。
絵描きブログが普及して、ゆくゆくは絵のソーシャルブックマークができたら最高なのになぁと、来るべき未来をただ妄想しながら、いまはイラストサイトへのブクマは控えているのだった。
関連エントリ
今後
- 絵描きブログ探索→RSS化
- 現時点で絵描きがブログを開設するならどこがおすすめか
- 画像容量が絶望的に少ないはてなは論外なんだけど、【無料ブログ比較なら】まあ待て、ブログを借りる前にここを読め。http://www.ma-mate.com/を見る限りどこもなにかとネックがあって難しい。
- このエントリはどっちかっていうとブログ圏向けなので、絵描きさん向けにメリットを強調したノウハウエントリも書いておきたい。