『ウェブ進化論』読書メモ(4/6)

『ウェブ進化論』読書メモ(4/6)

第4章 ブログ総表現社会

  • (1) ブログとは何か
    • >潜在的書き手の意識も「書いてもどうせ誰の目にも触れないだろう」から「書けばきっと誰かにメッセージが届くはず」に変わる
    • >限られた時間をうまく使って/自分にとって意味があるものだけを自動抽出することの重要性は高まるばかり/技術的にもビジネス的にも、未開の荒野が広がっている。
      • ■どういう人がどういうデータに興味があるのか、という膨大なデータを持ったはてなアドバンテージは大きい一方で、それがあんまり一般的でないという偏りの悩みもあるかな
    • ブログの書き手のほとんどはそんなことを知らない
    • >日本の専門家はおそろしく物知りで、その代わりアウトプットが少ない
      • ■発信のための手間やコストを厭うのか、知の独占でアドバンテージを保とうとしているのか/いままで会ってきた人は前者が多かった気がする。そして彼らがアウトプットする数少ない対象の学生たちに本気で学ぶ者が少ないというミスマッチの悲劇
    • 米国米国流、日本は日本流/オープンカルチャーが根づき始めている若い世代と、教養ある中間層の参入
      • ■専門家は象牙の塔で一生を終えるのか…/学者作法とブログ作法が似ているようで勝手が違う問題
  • (2) 総表現社会の三層構造
    • 既得権を持った人たちの危機感は鋭敏/危機認識が形をかえて表出している/玉石の「玉」を「玉でない」と言うのは苦しい
      • ■自分が既得権で飯を食っているという苦しさは先進国の凡人たる私たちに置いても同じであるということ
    • finalvent「ある種の社会合意形成の連帯/ふーん、そーだよねー」
      • 銀河通信・ボトルメール暗黙知の共有→[地下水脈]の1000万人の「総表現社会参加者層」による共有/そこに自分の本音と違うところにポジションを占める苦しさというのはないのか=自分の既得権を否定し、きれいごととしてよりシビアな社会環境を承認してしまう矛盾→[ペルソナ]的運用の問題点
    • 小泉圧勝/ブログ空間に影響されて判断し、リアル世界でミクロに「大衆層」に影響を及ぼす
      • ■これはかなり疑問だ。ワンフレーズ選挙で直接「大衆層」を取り込んだって話じゃなかったか/そしてもし現実だとしてもそれは「空気」によって投票行動が変わるという、論理的思考の帰結とは逆行する現象なのでは
  • (3) 玉石混交問題の解決と自動秩序形成
    • >「玉」の発見に情熱を注ぐことができるのは、暇人だけ/「暇人で能動的な目的意識を持った人たち」
    • リアルタイムに、あるいは個の嗜好にあわせて、自動的に「玉」がより分けられて、必要なところへ届けられるようになる世界
      • ■ますます蛸壺・島宇宙化/一方で複数の島に住む人たちによる多重的な世界のとらえかたが可視化することへの期待
    • >マルチメディア情報をどう整理するか
    • >英語圏の発展途上国の人々にとっては、生活コストに比して驚くほどの収入/「経済的格差の是正」
      • ■現地での格差の発生/遠い国の人との格差より、隣人との格差の方がより深刻なはず
    • >生活コストの高い先進国にまでこの仕組みが成長して波及してくるだろうか/これまでの世界にとどまるほうが経済合理的
      • ■波及してきたとき、ただ日本に生まれたというだけで得られたアドバンテージをはぎ取られ、先進国の水準の中でより沈み込む現象に結びつく/先進国←→発展途上国ではなく、グローバルな上層下層の発生
  • (4) 組織と個とブログ
    • >雇用流動性が高くなったということは、「内向きの論理」だけでは生きていけず、組織に属しながらも、外を常に意識しなければならないのが当たり前
      • ■そういう事が可能な器用な人はどれだけいるか/多重生活のメリットとデメリット
    • >「金も人脈も後ろ盾のない人間が手に入れる唯一の手段が、情報の開示」
    • >「正のループ」
      • ■著者の専門分野が、インターネットの住人と重なったからこそできる事/他の分野ではこうはいかない部分もあるはず/「国文学」系、特に近代専門なんか絶対道具としては適しているのにその普及の遅さは目を覆うものがある。活発なのは素人ばっかり…初期に参入した専門家はネットリテラシー水準の高い素人集団よって包囲されるという恐怖もある

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